みなさんも思っているはずです。
「夏キャンプを快適に過ごす」なんて、もはや矛盾の塊です。
太陽は容赦なく照りつけ、虫は血の匂いに群がり、寝床は蒸し風呂。汗でシャツが背中に張りついたあの瞬間、「なぜ今、外にいるんだ?」と自問した経験がある人も少なくないはずです。
でも、そんな“過酷”こそが夏キャンプの魅力でもあります。汗と土と煙の匂いの中で飲むキンキンのビール。夕立の後のひんやりとした風。夜に響く虫の声。——それらすべてを「快適にしたい」と願うのは、どこか反則のようにも感じます。
とはいえ、人間は欲深い生き物。
「どうせなら、もう少しだけ快適に」「もう少しだけ涼しく」過ごしたい。そう思うのは当然です。僕も例に漏れず、何度も夏キャンプで敗北を喫してきました。テント内の熱気で寝苦しい夜。冷えたはずのドリンクが、気づけばぬるま湯。朝起きれば、背中には蚊の献血跡がびっしり。
そんな僕が、今年の夏、ついに“ある方法”を見つけたのです。
それは、魔法のように涼しくなるわけではありません。でも、あの不快だった夜が、少しだけ「心地よい夜」に変わった。そう感じられる、たったひとつの方法。

「夏キャンプ 快適」なんて検索しても、出てくるのは扇風機や冷感マットの紹介ばかり。でも、今回僕が話すのは、もっと“根本的”な快適さの話です。道具ではなく、“考え方”から変わるやり方。
この夏、僕が試して心底「これだ」と思った、たった1つの夏キャンプ快適術。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
結論:supをする
はい、SUPをしてください。
これが、僕がたどり着いた「夏キャンプを快適に過ごす」ただ一つの答えです。

湖畔のキャンプ場で、日中の暑さに耐えるのは無理があります。扇風機も効かない、日陰にいても汗が止まらない。そんなとき、湖に浮かべたSUPボードの上に立つだけで、世界が変わります。
足先が水に触れ、風が肌をなでる。パドルを漕ぐたびに水しぶきが上がり、自然の冷気が全身を包む。陸の上では逃げ場のなかった暑さが、まるで幻のように消えていくんです。
SUPは、単なるアクティビティではありません。
「涼む」というより、「自然と一体になる」感覚に近い。湖の上でただ浮かんでいるだけで、不思議と心が落ち着き、時間の流れがゆっくりになります。
夏キャンプを快適にしたいなら、エアコンでも冷却グッズでもなく、湖に出ること。
風と水の中に身を置けば、暑さなんて、もはや悩みのうちに入りません。

先人が行ってきた夏キャンプを快適にするアイデア
これまで多くのキャンパーたちが、夏の暑さと格闘してきました。
その試行錯誤の結果、生まれた「夏キャンプを快適にするアイデア」は、どれも一理あります
扇風機

※画像は公式HPより
バッテリー式やソーラー式のものまであり、テント内で風を起こしてくれる頼もしい存在です。
ただ、外気が35℃を超える中では、その風もぬるま湯のようで、正直なところ「気休め」に近い。
標高の高いところへ行く

たしかに気温は下がり、夜は過ごしやすくなります。
しかし昼間は日差しが強く、汗は結局止まらない。加えてアクセスが悪く、荷物の運搬も一苦労です。
ポータブルクーラー/冷却マット

しかし、静かな自然を求めてキャンプに来たのに、機械音に囲まれて過ごすというのも、どこか本末転倒な気がします。
遮光性の高いタープを使う

※画像は公式HPより
Snow Peakからはなんと19万円もするタープが登場し、日差しを完璧に遮ることができると話題になりました。
確かに効果は抜群ですが、タープ一枚で軽めの自動車が買えてしまうと思うと、なかなか手が出せません。1か月働いたお金が布2枚に変わったらさすがの僕も動きますよ。
川沿いのサイト

「川沿いのサイトを選ぶ」なんて工夫もあります。
水辺の風はたしかに涼しい。けれど、蚊やアブといった新たな敵が増えるのもまた現実です。
どれも間違ってはいません。
でも──どれも「我慢を少し軽くする方法」であって、根本的に暑さを忘れられる手段ではない。
だからこそ僕は、次の見出しで紹介する“あの方法”にたどり着いたのです。
supって高いんじゃないの

「SUPって高いんじゃないの?」──そう思っているあなた。わかります。僕も最初そうでした。海辺で優雅にボードを漕ぐ人たちを見るたび、「あれは上級者の遊び」「ボード一式で10万円以上するんでしょ」と勝手に線を引いていました。けれど、最近はAmazonで15,000円前後で買えるSUPセットがあるんです。しかも、想像以上にちゃんとしている。
高価なブランドモデルを買う前に、まずはこのお手軽SUPで始めてみてください。きっと、「なんでもっと早く買わなかったんだろう」と思うはずです。
以下ブログで詳しく解説
初心者なのであれば、通販(Amazon)で販売しているsupを購入すれば問題ありません。
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寝る時の暑苦しさはどうしたらいいのか
寝苦しい夏キャンプの夜。扇風機を回しても、テントの中は蒸し風呂状態。そんなときにおすすめなのが、寝る前に湖でクールダウンすることです。日中にSUPを楽しんだ湖へもう一度入り、体全体をひんやり冷やす。それだけで、テントに戻った瞬間のあの「暑っ…!」がかなり和らぎます。濡れた体をタオルで軽く拭くだけでも、気化熱によって体温がスッと下がり、自然のクーラー効果が得られるんです。
インド人がガンジス川に入るみたいに。やってみてください。

もし「夜に湖はちょっと…」という方は、水シャワーでも同じ効果があります。洗面器で体を濡らすだけでも十分。大切なのは、“体を冷やす”よりも“熱を残さない”こと。寝る直前の5分間を少し工夫するだけで、寝つきも、夜の快適さもまるで違ってきます。自然の力をうまく使って、エアコンのない夜を気持ちよく過ごしましょう。
暑くてド早朝に起きてしまった場合は
夏キャンプの朝は、とにかく早い。テントの中は夜明けとともに蒸し暑くなり、気づけば汗だくで目が覚める──時計を見ると、まだ朝4時。そんなときは諦めてもう一度寝ようとせず、そのままSUPに出かけてしまえばいいんです。湖面がまだ静まり返っている時間帯にボードを浮かべ、パドルを一度漕ぐ。すると、ひんやりとした朝の空気が肌をなでていきます。これが最高に気持ちいい。
朝4時に起きたなら4時から、5時に目が覚めたなら5時からSUPをすればいい。早起きを“暑さのせい”ではなく、“ご褒美の時間”に変えてしまう。そう考えると、夏の早朝が少し好きになれます。

湖の上でボードに寝転びながら、うっすら明るくなっていく空を眺める。時にはウトウトしたり、持ってきたパンやコーヒーをつまんだり。エンジン音も人の声もない、ただ水と風だけの時間。キャンプでしか味わえない静寂がそこにあります。暑くて早く目が覚めても、“最高の朝活”に変えてしまう──それが、夏キャンプの正しい楽しみ方です。
まとめ

夏キャンプを「快適に過ごす」というのは、実のところ少し無理があります。暑さ、虫、汗、寝苦しさ──すべてが自然からの試練。でも、その“どうしようもなさ”を受け入れて遊びに変えてしまえば、世界が一気に楽しくなる。今回紹介した**SUP(サップ)**はまさにその代表です。昼間の灼熱も、湖に出て風を受けながら浮かぶだけで一気に心地よい時間へと変わります。寝苦しい夜は湖で軽くクールダウンしてから寝る。もし早朝に目が覚めたら、そのままSUPに出かけて朝の静寂を味わう。どれも“快適さ”を求めるのではなく、“自然のリズムに身を委ねる”方法です。
結局のところ、夏キャンプを楽しむコツは「戦わないこと」。自然の力に逆らわず、むしろ利用する。暑さも、風も、水の冷たさも、ぜんぶ味方につける。SUPを一つ持っていくだけで、そんな夏の過ごし方ができるようになります。暑くてたまらないと思っていた夏キャンが、気づけば冬キャンをも凌駕するくらい好きになっているかも。




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