【ユーザーを舐めるな】これはさすがに買わないSnowPeak製品5選

やってよかったこと

新潟・燕三条の地から、野遊びの道具を芸術の域にまで高めたブランド、Snow Peak(スノーピーク)。 機能美と堅牢性を兼ね備えたそのプロダクトに魅了され、僕自身、気付けば身の回りのギアが「雪峰」のロゴで埋め尽くされている一人だ。世間で言うところの、スノーピーカーである。

だが、盲目的な信者になるつもりはない。 愛しているからこそ、直視しなければならない歪みがある。「その機能に、その価格は正気か?」「ユーザーを見ずに暴走していないか?」と、首をかしげざるを得ない製品が存在するのもまた事実だ。

今回は、スノーピーカーである僕が「さすがにこれは買わない」と財布の紐を固く結んだ5つの製品を紹介する。 誤解しないでほしいのだが、これは単なる批判ではない。ブランドへの愛が深すぎるがゆえの、一人のファンからの愛ある「挑戦状」だと思って読んでほしい。

1.最近(2025年)の雪峰祭限定商品

かつて、春と秋の「雪峰祭」は、我々スノーピーカーにとっての祝祭だった。 そこには、エンジニアの狂気すら感じる「限定Pro.airライン」の幕体や、機能の塊である「ジカロテーブル2ユニットブリッジ」など、キャンプサイトの景色を一変させるような**”発明”**があったはずだ。 しかし、2025年現在。私の手元に残るのは、ワクワク感ではなく「寂しさ」である。

雪峰祭2025春

正直に言わせてほしい。最近の雪峰祭は、明らかに「サボって」いないか? 山井太氏、そして水口氏がアパレル事業に傾倒するのは企業の戦略として理解しよう。だが、そのしわ寄せをギアの手抜きで誤魔化すのは筋違いだ。

例えば、「フィールドディスク」。聞こえはいいが、要するにフリスビーだ。これに5,000円の値札をつける度胸には恐れ入る。 さらに、「蚊取り豚」。可愛らしいし日本の夏を感じるが、毎年恒例のカラー変更で限定感を演出するのは、いささか芸がないと言わざるを得ない。 そして極めつけは「コーンホールテーブル」(11,000円)。アメリカのテールゲートパーティで遊ぶゲームを、なぜ今、日本のキャンプシーンに高額で投入する必要があったのか。

「スノーピーカーなら、ロゴさえ入っていれば高くても買うだろう」 もし経営陣がそう高を括っているのだとしたら、それは大きな間違いだ。私たちはスノーピークの「ロゴ」にお金を払っているのではない。その背後にある「哲学」と「体験」に惚れ込んでいるのだ。 期待したこちらが悪いのか? いや、違うはずだ。

もし開発のネタが尽きたというのなら、僭越ながら私が提案したいくらいだ。 このままでは、雪峰祭はただの「在庫処分市」か「ロゴ入り雑貨フェア」に成り下がってしまう。そう危惧しているのは、私だけではないはずだ。

僕が提案する雪峰祭限定商品

経営陣がネタ切れだと言うのなら、いちユーザーとして「財布の紐が千切れるほど欲しい」企画を提示しよう。これこそが、我々が求めている体験だ。

IGT1100脚

これはもう、あほみたいに売れる未来しか見えない。 既存の最長脚は830mm(キッチン)だが、それでは足りない。1100mm、つまり「スタンディングバー」**の高さだ。 想像してみてほしい。満天の星空の下、IGTで組んだバーカウンターに肘をつき、立ったままウイスキーを煽る。キャンプ場における社交場(ハブ)としての機能をIGTに持たせるのだ。もちろん剛性や転倒リスクという課題はあるだろうが、そこを技術でねじ伏せてこそスノーピークではないか。「不便を楽しむ」のと「危険」は違うが、このロマンはリスクを冒してでも手にする価値があると感じる。

アメニティドームss/アメニティドームLL

キャンプ場を見渡せば、右も左もアメドMばかり。名作ゆえの宿命だが、天邪鬼なスノーピーカーは「被り」を嫌う。そこで、ソロ・デュオに特化したSSや、宴会幕として異様な存在感を放つLLを投入するのだ。「あえて今、アメド?」という周囲の視線を集めながら、サイズ感で裏切る。この「玄人の遊び」ができるギアが、今の雪峰祭は枯渇している。

ランドネストPro

初心者向けのエントリーモデルとして登場したランドネストだが、実はそのフレームワークや居住性は玄人こそが評価している。だが、ベテランは「初心者用」というレッテルを嫌って手を出さない。 だからこそ、幕体をPro.仕様のリップストップへ変更し、サイドウォールを実装、メッシュを増強したハイエンドモデルを出すのだ。「形はランドネストだが、中身は別物」。この羊の皮を被った狼のような幕こそ、所有欲を極限まで刺激する。

フリスビーに5,000円払うくらいなら、私はこれらのギアに倍の値段を払いたい。 ユーザーが見ているのは、小手先の雑貨ではない。**「俺たちのキャンプをどう変えてくれるんだ?」**という未来なのだから。

2.フローガ

Snow Peakの「焚火台」。 逆四角錐の美しいシルエット、タフなステンレスの輝き。それは単なる道具ではなく、日本のオートキャンプという文化を創り出した**”聖域”のような存在だ。 しかし、その聖域に土足で踏み込むようなオプションが存在する。それが「フローガ L」**だ。

※画像は公式HPより:https://www.snowpeak.co.jp/

メリット

開発意図は痛いほど分かる。二次燃焼という科学の力を借りて、焚き火のネガティブな要素を消し去ろうという試みだ。

  • 煙と匂いからの解放: 二次燃焼構造により、煙を劇的に抑制する。服や髪に焚き火臭がつくのを嫌うパートナーや、近隣サイトへの配慮が必要な混雑時には、間違いなく強力な武器になる。
  • 驚異的な燃焼効率: 薪を余すことなく燃やし尽くすため、後に残るのは微量の白い灰のみ。撤収時の炭処理の手間は、感動的なまでに軽減されるだろう。

デメリット

機能が優れていることは百も承知だ。しかし、僕が財布の紐を固く閉ざす理由は、そのメリットを全て帳消しにするほどの**「情緒的欠陥」**にある。

名作のデザインを破壊する「ダサさ」: これが最大の罪だ。あの完成された焚火台の造形美の上に、無骨すぎる筒が乗る。

主役である「炎」が見えない: 我々はなぜ、重い薪を運び、火を熾すのか。それは揺らめく炎の根本を眺め、その生命力を感じるためだ。しかし、フローガの巨大な壁は、炎の一番美しい部分を隠してしまう。

熱が届かない「観賞用」の火: 焚火台から全方位に広がるはずの輻射熱が、金属板によって遮断される。冬キャンプで暖を取りたいのに、目の前にあるのは「熱くない焚き火」。これでは本末転倒である。

3.セイエン

※画像は公式HPより:https://www.snowpeak.co.jp/

「釣り×キャンプ」。 それはアウトドアを愛する者にとって、一つの到達点であり、憧景だ。 清流で釣り上げた鮎や岩魚を、その場で串打ちし、焚き火の周りに立ててじっくりと焼く「原子焼き」。皮はパリッと、身はふっくら。想像しただけで喉が鳴るこの究極の食体験を可能にするのが、「セイエン」である。

だが、結論から言おう。僕はこれを買わない。 誤解しないでほしいのは、製品としての完成度は素晴らしい。問題なのは、これが**「所有するものではなく、体験するもの」**だという点だ

【デメリット:その「一回」の後、どうする?】

「一回で満足してしまう」可能性: 原子焼きはイベントだ。一度体験すれば「美味かった!楽しかった!」で完結し、満足してしまう。二度目以降は、準備と片付けの手間が勝るのが目に見えている。

使用頻度と収納のジレンマ: 冷静に考えてみてほしい。年に何回、新鮮な魚を串打ちして焼く機会があるだろうか? 多くのキャンパーにとって、それは「やってみたい」イベントであって、日常ではない。年に一度あるかないかの「ハレの日」のために、嵩張る専用ギアを自宅や車に常備するのは、あまりにスペースの無駄遣いだ。

だからこそ、スノピーくには強く提案したい。 「直営キャンプ場でのレンタル」を解禁してくれないか。 レンタル料として1回3,000円払ってでも僕は利用する。「モノ」を売るのではなく、「コト(体験)」を売る。それこそが、本来スノーピークが目指していた「野遊び」の提供ではないだろうか。 僕たちが欲しいのは、金属の塊としての「セイエン

4.ワンアクションラック

※画像は公式HPより:https://www.snowpeak.co.jp/

美しい。竹の集成材と黒いフレームのコントラストは、もはや家具ではなく芸術の域だ。 だが、値札を見た瞬間、僕は我が目を疑った。

……7.5万円?

落ち着いて聞いてほしい。これは**「棚」だ。ただ物を置くだけの台だ。 ユニフレームなら数千円で済むその機能に、7.5万円。正気か? しかし、そこで僕は悟った。これは単なる商品ではない。スノーピークからの「挑戦状」**なのだと。 「お前の愛は本物か?」「たかが棚に7.5万払える余裕があるか?」 そう、我々は試されているのだ。

キャンプサイトにこれが鎮座している光景。それはもはや、必要なギアを全て買い揃えた者が到達する「あがり」の境地。

5.トバチ/タクバコ

※画像は公式HPより:https://www.snowpeak.co.jp/

もはや伝説となりつつある迷作、「トバチ(磁器)」と「タクバコ(収納箱)」。 これを見た時、僕は「らしくない」を通り越して、「どうした?」と聞きたくなった。

キャンプギアの正義は「軽量・コンパクト」だ。 なのに、なぜ**「重い・嵩張る・割れる」**の三重苦を高価格で放ったのか。 ピクニック用? いや、ピクニックこそ身軽に行きたいだろう。重い磁器を背負って公園に行くのは、もはやトレーニングだ。

結果は火を見るより明らかだった。 今や廃盤となり、各店舗のワゴンセールで投げ売りされている姿をよく見かける。 その姿を見るたび、僕は胸が痛むのだ。 **「ああ、この金型代……」 企業の損失であり、我々ユーザーにとっても「迷走」の記憶として刻まれた悲しき遺産。もちろん、安くなっていても僕は買わない。

ちなみに、僕はスノーピーカーの友達にプレゼントであげた。

6.フィールドバリスタドリッパー

※画像は公式HPより:https://www.snowpeak.co.jp/

最後に、多くのスノーピーカーが「見た目」で買ってしまい、後悔と共に棚の奥に封印しているであろう製品を挙げよう。**「フィールドバリスタ ドリッパー」**だ。

誤解のないように言うと、見た目は最高にカッコいい。バラバラになるパーツも、男心をくすぐるギミックに見える。 だが、断言しよう。 「組み立てがあほほどめんどくさい」

想像してみてほしい。 朝のキャンプ場。少し肌寒い空気の中、早く温かいコーヒーを飲んで目を覚ましたい。 そんな時に、なぜ6つものパーツを組み合わせて、知恵の輪のようなパズルを解かなければならないのか? 二日酔いの頭で、手がかじかむ中、バラバラのプレートを組み立てる虚無感。 「俺はコーヒーが飲みたいだけなんだ。工作がしたいわけじゃない」

道具における「手間」は、愛着に変わることもある。だが、「無駄な工程」は、単なるストレスでしかない。 組み立てが面倒な道具が辿る運命は一つ。「いずれ使わなくなる」だ。

結論:黙って「焚火台型」を買え

悪いことは言わない。これからドリッパーを買うなら、名作中の名作、**「フォールディングコーヒードリッパー『焚火台型』」**一択だ。 パッと開くだけで一瞬で使える。堅牢で、シンプルで、美しい。 これこそがSnow Peakが本来持っていた「フィールドでの最適解」だ。 バリスタドリッパーの複雑なギミックに酔いしれるのは、家の中だけでいい。

まとめ

今回、かなり辛辣な言葉を並べてしまったかもしれない。 不快に思ったスノーピーカーの方がいたら申し訳ない。 だが、これだけは分かってほしい。どうでもいいブランドなら、僕はそもそも記事になどしない。 **「もっと良いものが作れるはずだ」「もっと我々をワクワクさせてくれ」**という期待があるからこそ、あえて苦言を呈したのだ。

「スノーピーク 買わない」で検索するあなたが、もし購入を迷っているなら、この記事がひとつの判断材料になれば嬉しい。 我々が求めているのは、小洒落た雑貨でも、高すぎる棚でもない。 フィールドの常識を覆すような、無骨で、革新的で、魂が震えるようなギアなのだと。

それでも僕は、次の週末もスノーピークのテントを張るだろう。 文句を言いながらも使い続ける。それが、我々スノーピーカーという面倒な生き物なのだから。

スノーピーカーという生き物

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